祝完結!思いの他、いい作品でした『湯神くんには友達がいない』(佐倉準 小学館)(少しだけネタバレ)感想 

 
湯神くんには友達がいない(16) (少年サンデーコミックス)

こんばんは、うめこです。

今回のご紹介漫画は『湯神くんには友達がいない』(佐倉準 小学館)。週刊少年サンデーで連載していた作品です。

なかなかサンデーにご縁のなかったうめこが、初めて全巻読んだ少年サンデー漫画かもしれません。

しかし、まさかこの漫画で泣くとは思わなかった・・・ひたすらゆるいダラダラ系の漫画と思いきや、最後までのじわじわとした盛り上がり方が本当によかったのです!

うめこは好きな漫画なのですが、結構独特なので人に勧めたりすることはせずに地味に楽しんでおりましたが、あまりに最終巻が素敵だったのでご紹介です!


湯神くんには友達がいない(1) (少年サンデーコミックス)

あらすじとしましては、高校生の湯神くんは野球部のエースピッチャーでありながら、マイペース過ぎて友達のいない孤高主義者です。クラスでも「面倒くさい奴」と遠巻きにされ、浮きまくり。そこに、人の顔色ばかり伺って友達の出来ない転校生、ちひろちゃんがやってきます。最初の方は「ふーん、よくある恋愛コメディかよ」と思ってたのですが、全然違いました・・・いい意味にです。

湯神くんが他人に興味を示さず友達をつくらない理由が意外と筋が通っていて、だんだんと爽快になってきてしまうんですよね。ちなみに、湯神くんの趣味が落語で作中そこそこに落語が重要な位置を占めていたのも、うめこにとってポイントが高かったです。

主人公のちひろちゃんも、少年漫画のよくあるヒロインとは一線を画していて(うめこ的に、特にサンデー系のヒロインが苦手だったりします・・・ごめんなさい)、ちっさいことでウジウジ悩む感じがとっても可愛い!作者の方の性別がよくわかっていないのですが、女の子の描き方がとっても嫌味なく素直なので、女性なのか・・・と勝手に推測しています。

 
湯神くんには友達がいない(2) (少年サンデーコミックス)

さて、基本的には湯神くんがマイペースを貫くゆるゆるダラダラとした話が続き、あまり熱く語るポイントが少ない漫画なのですが(褒め言葉です!)、最終巻、卒業式での湯神くんの答辞がとっても素晴らしかったので少しだけご紹介したいと思います。

例えば友達が欲しくて空回りしている人がいたとします。自分の気持ちを無視して、みんなにとって都合の良い人間になろうとしている。そんな、クラスに必ず一人いそうな子・・もし、自分と同じような目に遭ってる人を見たら、きっとそんな扱いはしないだろうに。自分自身ならいくらでも粗末にしていいと思ってる。   -省略ー

自分をちゃんと評価してやってほしい。   -省略ー

友達は100人もいらない!!振り回されるぐらいなら0の方がいいくらいだ!!

まずは自分を大切にしてください。じゃないと他人も大切にできない。自分の一番の味方になれるのは自分です。

『湯神くんには友達がいない』佐倉準 小学館 第16巻より

いきなり答辞を引用してしまうと分かりにくいですが、前半は友達がいなかった頃の主人公ちひろちゃんのことですね。青春・・・

最後の一文もとっても沁みます。人に優しい素敵な人ほど、もっともっと「自分を大切にする自分勝手さ」があってもいいのになあと思うことってありますからね。

あまり高低差のあるハラハラエピソードもないし、心が傷つく場面もそうそうないので、気持ちが疲れた時、頭と心を休めるのにちょうどいい作品だと思います(褒めてます)!

さらりとしたご紹介になってしまいましたが、ちょっとでも興味を持っていただけましたらこちらから一話分読めるようです。↓

『湯神くんには友達がいない』少年サンデー公式ホームページ 

 
湯神くんには友達がいない(6) (少年サンデーコミックス)

 

ではでは。

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