
こんばんは、うめこです。
ケリー・オハラ最高!!!
あの歌こそ、ディーバですよ!!!なんなんですか、あのピアニッシモは。
待ちに待った東急シアターオーブでの公演・ミュージカル『王様と私』を観劇してきました。
主演・ケリー・オハラ、渡辺謙の超絶豪華キャストです。
さて、冒頭で「うめこのテンション気持ち悪っ」と思われた貴方に、ケリー・オハラがどんな舞台女優なのかご紹介いたしましょう。渡辺謙氏に関しては、まあ、皆さん説明の必要はないでしょう。先日観ました『探偵ピカチュウ』にも出演されてましたね。ピカチュウがもふもふでかわいかったです。
主にNYブロードウェイで大活躍されている女優で、トニー賞では『ライト・イン・ピアッツァ』『パジャマゲーム』『南太平洋』『Nice Work If You Can Get It』『マディソン郡の橋』でミュージカル女優賞にノミネートされています。さらに、メトロポリタン劇場では『メリー・ウィドウ』にてオペレッタデビューを果たしています。これ、もんの凄いことなんですよ。マイクを使って歌唱することを前提としたミュージカルで活躍している女優さんが、メトロポリタン劇場でマイクなしで歌うなんて!!!
補足いたしますと、トニー賞とはいわばアカデミー賞の舞台版。
うめこの一番古い記憶は『ライトインピアッツァ』というクラシカルな作品で出演していた、トニー賞パフォーマンスでの彼女です。非常に伸びやかなオペラの発声を思わせる歌声で、とっても印象に残りました。
そして、そこから毎年のようにトニー賞のパフォーマンスで彼女を見るようになります。どの舞台でと素晴らしい歌声でしたが、ミュージカル女優賞の受賞には至らず…同世代のディーバ、サットン・フォスターが次々と賞を受賞するなか、ケリー・オハラは長い間ノミネート止まりでした。
サットン・フォスターはエセル・マーマンやパティ・リュポンのようなブロードウェイでは大変喜ばれるタイプのパンチの利いた歌声の女優です。うめこもサットン大好きなんですが、ケリーのような繊細で伸びやかなオペラチックな歌声も好きなんです・・・
『パジャマゲーム』なんてとっても可愛くて素晴らしかったのに…
そこで満を持しての受賞が『王様と私』リバイバル版!!
うめこも授賞式をテレビで見てて、本当に嬉しかったですね。この時に相手役の渡辺謙氏も男優賞にノミネートされていたのですが、ライバルが悪すぎました。マイケル・サーヴェリスでは…残念。
そして、まさかその彼女を日本で観劇出来る日が来るなんて……!
その歌声は、ブロードウェイの第一線で歌い続けるということはこういうことなのかと圧倒される……本当に素晴らしいものでした。安定感が段違いです。ピアニッシモがあんなに美しく通り抜ける歌手は、例えオペラ界でもそうそういないのではないでしょうか?
コメディ部分もかわいいし、表情豊か!
うめこは実はこの古典的名作をほとんど概要を知らずに観劇したのでしたので、ストーリーも目一杯楽しめました。子どもたちがかわいらしい舞台です。根深いアジア圏での男女差別についても考えさせられます。

簡単なあらすじですが、
1860年代のシャム(現タイ)。イギリス人の未亡人アンナは王子・王女の家庭教師として、シャムの王宮に迎え入れられるが、専制君主である傲慢な王様と激しく対立する。隣国ビルマから貢物として献上されてきたタプティムは恋人ルンタと王様に隠れて密かに愛を育んでいた。そんな2人の逢瀬を手助けするアンナだったが、王子や王女と触れ合い、国を思う王様の真摯な人柄を知るにつれ、徐々に理解を示していく。そんな中、視察のためイギリスから訪れた特使を、アンナの提案のもと西洋式の晩餐会で歓待することに成功した2人は絆を深めるのだったが…。
東急シアターオーブ 公式サイトより引用
とても興味深い場面としては、タイの人々が王宮の家庭教師となるアンナに対して、「サー」と敬称をつけているところ。「サー」は本来男性への敬称であり、女性には「マム」とつけるものです。
「何故、サーと私を呼ぶの?」と尋ねるアンナに、王様の第一夫人はこう答えます。「だって、あなたはとても科学的(知的)な人だから。女性は本来科学的(知的)ではない。だから、あなたのことは男性としてサーと呼びます」
各方面から怒号が飛びそうな論理ですが、これはずーっとずーっと根強く生き残っている思想ですよね・・・・ここまであからさまでなくとも。まったくもう・・・!
まあ、そんな文化の違いや男女観をコメディタッチで描いていく作品なので、重いシーンはありつつも、ケリーの美声にたっぷり浸ることが出来ました。
もう、来日なんてないんだろうな・・・いつか、また、ケリーをブロードウェイに観劇しに行きます!!
ではでは。
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